Parsley Sage Rosemary & Thyme

物事は名付けることから始まる。このブログのタイトルなんにしようか、と考えた時にリフレインしていたのがこの曲。私は学生時代にサイモン&ガーファンクルの「スカボロフェアー」をラジオやレコードで聞いていた。そんな訳で休日に植物のお世話をする時にたまに口ずさんでいたのがこの曲の一節。

 

 

この歌は16~17世紀に、『エルフィンナイト』 (チャイルド・バラッド No. 2)という古いバラードを作り変えたものであると言われている。吟遊詩人が町から町へ歌を伝え歩くに従って変化し、何十もの詩が出来上がったが、一般化して歌われたものは少なかった。サイモン&ガーファンクルによって有名になった編曲は19世紀末に生まれたものである。

 

戦争により悪霊(エルフ)と化した少年が旅人に話しかけるのに対し、旅人は魔除けの言葉(パセリ、セージ、ローズマリーにタイム)を唱える。詠唱の部分の歌詞はポール・サイモン作詞作曲の「サイド・オブ・ア・ヒル」のものを流用していると思われる。「詠唱」を絡めることで、反戦的な意味合いを持たせており、ベトナム反戦運動が盛んだった時代らしいものになっている。(以上、Wikipedeaより引用)

 

以下彼らによる原曲を紹介します。

 

Scarborough Fair                                                  

Are you going to Scarbirough Fair?

Parsley, sage, rosemary, and thyme

Remember me to one who lives there

She once was a true love of mine

 

Tell her to make me a cambric shirt

Parsley, sage, rosemary and thyme

Without no seam nor fine needle work

And then she'll be a true love of mine

 

Tell her to find me an acre of land

Parsely, sage, rosemary, and thyme

Between the salt water and the sea strand

Then she'll be a true love of mine

 

Tell her to reap it in a sickle of leather

Parsely, sage, rosemary, and thyme

And to gather it all in a bunch of heather

Then she'll be a true love of mine

 

Are you going to Scarborough Fair?

Parsley, sage, rosemary and thyme

Remember me to one who lives there

She once was a true love of mine

 

この美しいメロディーと重ね合わせた詠唱の歌詞の恐ろしさがアンバランスで魅力的です。私は、この歌を反戦歌として聞いていた訳なのですが、これをきっかけに調べてみると、色々な説が出てきます。中世の歌ですから歌い継がれていくうちに、様々な意味で歌われたのでしょう。問いかける人は常に実現不可能な「縫い目がなく針も使わずにシャツを作って」とか「海岸に1エーカーの広い土地が欲しい」等の要求を出します。その答えは、いつも「Parsley  sage  rosemary  &  thyme 」。中世のイギリスであるからそうそう平和であったはずはなく、この恋人たちは実現できない恋をしていたと考えると腑に落ちるので、そういうことにしておきましょう。このイギリスの古い歌に反戦歌を重ねたポール・サイモンは、優れた詩人ですね。

 

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 ハーブといえば、うちにあるのは今はラベンダーだけです。これから花が咲いてきます。そういえば、色々な種類のハーブを小さな植木鉢に栽培していたこともありましたっけ。

 

http://herbteatime.hatenablog.com/